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腕時計が誕生したのは19世紀後半。

当初は女性用の装身具であり,ブレスレットの一種のような物で、実用上精度は低く、主流は懐中時計でポケットから取り出し確認する必要があり、機敏性・迅速性を要求される軍隊での需要が腕時計発展の契機となりました。

20世紀初頭、一部のメーカーが腕時計の生産を開始したものの男性が携帯する時計の主流は未だ懐中時計でした。

紳士用腕時計として,最初に大きな成功を収めたのは、フランスの宝飾品店カルティエ社が開発した角形ケースの「サントス」で1911年のことです。
この時計は,ブラジルの大富豪で航空界の先駆者であったアルベルト・サントス・デュモンのために作られた物で彼は飛行船の操縦中大きな動作をとらずに時間を確認できるように,
ルイ・カルティエに依頼して腕時計を製作させたのでした。

これにより本格的に腕時計の流通が始まり、種類も機械式手巻き、自動巻、クオーツ、クロノグラフ、ムーンフェイズ、トゥールビヨン、ミニッツリピーター、永久カレンダーなど多様な商品が開発されることとなります。

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